学校法人皇學館が運営する学園は「神宮皇學館」の建学の精神を受け継いでいます。
明治15年、伊勢神宮の学問所である林崎文庫に開設された「皇學館」は日本古来の神典や国文、国史を研究する国の中心的機関でありました。その教育精神を簡潔、明瞭に示されたのが明治33年に当時の神宮祭主で本館総裁であった賀陽宮邦憲王より賜った令旨であります。「皇国ノ道義ヲ講ジ 皇国ノ文学ヲ修メ」―すなわち、我が国の歴史と伝統に根ざした道義と学問とを学び、日本人としての正しい自覚を確立して実社会での運用に努め、文明の発展に貢献する―この根本精神は、創立以来、本学園の学風として脈々と受け継がれています。
そして、大学院、高等学校、中学校の設置と、本学園は時代の要請に応えうる教育機関として発展を遂げてまいりました。大学は、由緒ある文学部に教育学部、現代日本社会学部を加えた3学部で構成。高等学校・中学校は中高一貫の6年制をいち早く導入し、豊かな人間性と知性を備えた人材の育成に力を注いでいます。
混沌とした世界情勢や日本国内をかえりみるとき、今ほど我が国の存在意義に危うさを感じる時代はないかもしれません。そうした時だからこそ先人たちが築き上げた旧き良き伝統と文化を守り伝え、建学の精神に基づく学風のなかで日本人としての誇りを持った有能な人材を輩出し、学園の存在価値を高めていきたいと考えています。来たるべき150周年に向けた本学園の教育・研究活動の広がりに、今後ともご期待ください。